今回の記事はめちゃくちゃ基本の内容に加えて、株の配当に関してちょっと細かい内容も入れてみた😃
TFSAとRRSPの違いとは?Non-Registered(非登録)口座の前に知っておきたい基本!
これから投資を少しずつ始めたい方はTFSAやRRSPなどの登録口座(Registered Account)を先に使って欲しい。これらの口座には税制優遇があり、運用益が非課税になったり所得控除があるからである。
今日は、TFSAとRRSPの違い、そしてなぜNon-Registered(非登録)口座よりも先に使うべきなのかを解説する。
TFSA(Tax-Free Savings Account)
TFSAは、運用益が非課税になる素晴らしい口座である。Saving Accountという名前に従い、預金利子がつくタイプのTFSA口座で貯金し非課税で利子を得ることも出来るが、この口座の中で投資商品を買う方がお得である。
例えば、カナダで働きお給料を貰うとする。税金が差し引かれて手取りで貰ったうちのいくらかをTFSAに入れる。TFSAに入れたお金で株を買う。その株が3ヶ月後に上がったので株を売るとする。カナダでは通常、株の売却利益の50%が課税対象になるのだが、TFSAの中では利益が非課税となる。その売ったお金をTFSAから引き出しても課税されることはない。
ちなみに、カナダの株の配当への課税は少しややこしい。配当に関しては通常100%の収入に税がかかる。しかし、カナダ企業の配当には配当税控除があり、実際の税率(カナダは累進課税制度)より低くなる。ちなみに外国企業の株の配当に関しては実際の税率が適用される。アメリカの株をNon-Resistered(非登録)口座で持っているとして配当を受けとる場合、自分の口座に入金される前にもう既に15%の源泉徴収税が引かれている。(これはアメリカに払った税金である。)その後、またカナダ政府に徴税されるが、その時に外国税額控除で既に払った15%は免除される。具体例を出すと、アメリカ株の配当で$100得ることになるとする。しかし、15%引かれて実際に自分の口座に振り込まれるのは$85である。仮に自分の所得税率が30%だとすると、その後外国税額控除でカナダ政府に差額の$15を引かれて実際に自分の手元に残るのは$70である。
TFSAでカナダ企業の株を所有している場合、配当は非課税となる😊!但し、注意してほしいのは外国企業の株の配当である。TFSAでアメリカ株から配当を得た場合、入金された時点でもう既に15%は徴税されていて、この後返金されることはない。(しかし、カナダ政府からは徴税されないので上の例を使うと手元には$85残る。)
TFSAは毎年の拠出限度額ありで(2025年は$7,000)引き出しは自由である。未使用枠は繰り越し可能。但し注意して欲しいのは一度引き出してしまうと翌年までその枠は戻って来ない。例えば2024年にTFSAをマックスアウトしたとしてその後$2,000引き出したとする。その$2,000の枠は2024年中は戻って来ない。2025年になるとその年の拠出限度額$7,000と共に$2,000の枠も戻ってくるので2025年は$9,000まで入金出来るという仕組みだ。
RRSP(Registered Retirement Savings Plan)
RRSPは、将来の老後資金を作るための税制優遇付きの口座である。拠出した金額が所得控除になる。
例えば、カナダで働きお給料を貰うとする。税金が差し引かれて手取りで貰ったうちのいくらかをRRSPに入れる。この分が所得控除となるので翌年の始めのタックス・リターン時に差し引かれた分の税金が戻ってくる。しかし、将来、引き出す時に課税されるが、老後は今より収入が低いため税率が低くなるという仕組みだ。毎年の限度額は前年の給与の18%で最大$31,560まで拠出出来る。
ちなみにRRSPは引き出すまで非課税なので口座内で株などを売り買いしてもその時点では売却利益に税金はかからない。そして、注目したいのはカナダとアメリカは、RRSPを年金口座として公式に認め合っているため、RRSP内で得たアメリカの配当金には、源泉徴収税の15%が免除される!なので高配当株に関してはどちらかといえばTFSAよりRRSPで持つ方がお得である。
そして、Non-Registered口座は税制優遇がないのでTFSAやRRSPの枠を使い切った後に検討する口座である。運用益(売却益・配当金)はこのブログ内で説明した様に課税される。
まとめ
ー投資はまずTFSAとRRSPを優先!
(TFSAはいつでも引き出せて節税出来る素晴らしい口座でRRSPは節税しながらリタイアに備える口座。)
ーアメリカ企業の高配当株はRRSP内で買った方が節税になる。
Non-Registered口座を使う前に、これらの登録口座の枠をしっかり使い切ることが、資産形成の第一歩である😊