カナダでキャリア模索中の30代の日常

カナダのトロントでワーホリ終了後にカレッジで幼児教育の勉強をしました。オンタリオ州のRECEとして働いた後、現在は発達障がいの方を支援する非営利団体に勤めています。

仕事って自分の一部なの?

新しい仕事が始まるまで4連休なので今週末はまだまだ暖かいトロントの気候をエンジョイしている。先日の金曜日、学童を退職して一旦ECEとしてのキャリアを終えた。自分でも驚いたけど色々な感情が入り混じっていた。

自分の中でこの転職に迷いはなかったし、前の職場に未練もない。でも、罪悪感と言ったら正しいのかわからないけれど複雑な感情も自分の中にあった。担任していた子供達と会えなくなるのはもちろんだけど、この業界に残りECEの仲間たちと共に給与の向上や仕事環境の改善の為に活動していけなくなる事の申し訳なさを感じた。カレッジに入学してから、子供達の為に毎日一生懸命働くECEの人たちを見てきた。この仕事は職場の勤務時間だけで完結するものでないし、ECEをライフワークだと思っている人も多い。私の場合もECEは自分のアイデンティティーの一部だったし、勤務時間外に家で教材を作ったり、ワークショップを受けたりして常に成長しようとしていた。特にオンタリオはライセンス取得や更新の条件が厳しいし、トロントで働くなら市の厳しい監査の準備も大変である。ECEは行政から求められるものも多いし、言うまでもなく子供と働くので責任も重い。実際に働いた私だから言うけどECEはもっと給料を貰うべきである。

それと同時に、自分で自分を誤魔化している部分もあった。『給料は良くないけれど人の役に立つ仕事がしたい』といつも自分に言い聞かせていた。子供と働くのは楽しかったし毎日満たされていた。心からそう言える。でも、自分の本心に向き合っていない部分もあった。日本では『やりがい搾取』とよく言われているけど、私も職場と言うより政府にやりがい搾取されている感は薄々あった。今でも覚えているカレッジの教授の一言がある。『ECEはお金を稼ぐためになる職業ではない。』今なら意味が分かるけれど、当時はECEはお金欲しいって言っちゃダメなんだと思った。そうじゃない、子供の権利をお金儲けに使っちゃだめなんだ。だからこそ、今でも私はデイケアは全て非営利にするべきだと思っている。そして行政はもっとECEを経済的にサポートするべきである。もし本心で私はお金は稼げなくていいから人の為になる仕事がしたいという人がいたら心から尊敬する。でも私はお金を稼ぎたいし、家族にも良い暮らしをさせたい。

先日、この記事が私へのおすすめに上がってきた。アメリカに住む31歳の女性が教師を退職し、コストコに転職した話だ。彼女はコストコで昇進し現在は先生時代の1.5倍稼いでいる。

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中でも印象的だったのはこの言葉だ。"My work is no longer my identity."仕事は職場に置いてくる。彼女は今家族と有意義な時間を過ごせるようになり今までで人生が一番充実している様だ。私の次の職場での目標は働き過ぎないことである。まだ新しい仕事も始まっていないけど家族とのイベントの為に新しい上司に2日休み希望を出した。自分はまだまだ日本の社会人の感覚が抜けていない。私は結婚式の当日も働いた様な人間なので相当である。なので、新入社員でいきなり休むのはどう思われるかなと思ったけど、ライフワークバランスを良くするのも練習しないといけないと思って連絡した。

これからの人生は仕事の為に無理するのはやめようと思うし、お金も稼いでいきたい。正義感で自分を誤魔化すのはやめようと思う。

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